メンタルヘルス
うつ病で働けなくなった時の経済的な支援とは
うつ病リワークリトルプラスの青井です。
表題の通り今日は経済的な支援についての概要を説明します。
うつ病で仕事ができなくなった場合、収入面での不安を抱えることは少なくありません。会社の休職制度を利用する場合でも、休職中の給与の有無や休職期間は会社ごとに異なるため、まずは自分の会社の規定を確認しましょう。
安心して治療に専念できるために、うつ病で仕事ができなくなった際に受けられる経済的な支援には以下のものがあります。
- 傷病手当金:
- 健康保険から支給される制度で、病気やけがのために働けず、仕事を休まなくてはならなくなった場合に適用されます。
- 会社が加入している健康保険の被保険者であれば、雇用形態に関わらず対象になります。
- 支給の期間は最長1年6か月で、支給金額は大まかに給与の3分の2程度です。
- 自立支援医療制度:
- 精神疾患の医療費の自己負担を軽減できる制度です。
- 公的医療保険による医療費の自己負担は通常3割ですが、自立支援医療が適用されると1割まで軽減されます。
- 所得に応じて自己負担額の上限が設けられています。
- 失業手当:
- 仕事を退職した場合に、再就職までの一定期間給付される制度です。
- 求職活動の条件が必要なため、病気で働けない状態では受給できません。
- 受給期間や金額は雇用保険の加入期間や退職前の給与、離職時の年齢によって異なります。
- 障害年金:
- 生活や仕事が制限される場合に支給される制度です。
- うつ病でも障害認定基準に該当しており、支給額は等級によって異なります。
- 労災保険:
- 仕事が原因でうつ病になった場合、労災保険を受給できる可能性があります。
- 労災として認定されると、長期にわたって補償を受けることができますが、客観的な証拠が重要です。
- 生活保護:
- 公的支援や親族からのサポートが受けられずに生活が困難な場合、生活保護を受給できる場合があります。
- 安定した経済的支援が受けられるため、治療に専念できるメリットがあります。
うつ病の程度は個人によって異なるため、休職が必要な場合もあれば、治療を続けながら働くことができるケースもあります。
医師から休職を勧められた場合、本人の判断で休職を選択するかどうかを考えるべきでしょう。
うつ病を抱えながら仕事を続ける場合、以下のポイントに注意してストレスを軽減し、無理をしないようしてください。
- 環境調整: 仕事場の環境を整え、ストレスを最小限に抑えるようにしましょう。
- 生活リズムの整備: 睡眠や食事のリズムを整え、体調を維持しましょう。
- 適度な休憩: 長時間の連続作業を避け、適度な休憩を取りましょう。
- 自己管理: 無理をせず、自分の体調を理解し、適切なペースで仕事を進めましょう。
また、体調が悪化した場合は、長期間の休養が必要になることも考慮してください。
うつ病の回復を妨げないよう、エネルギーを回復させるために仕事から離れて休養を取ることが理想的です。
そして、経済的な支援に関しては上記のような支援の制度がありますので、検討してもよいかと思います。
うつ病からの回復、復職にはリトルプラスのようなうつ病専門の支援施設を利用することも検討してみてください。
この記事の投稿者
PROFILE
公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士
青井 洸
Kou Aoi