メンタルヘルス
官公庁にて、セルフケア研修を行いました
こんにちは、青井です。
先日、メンタルヘルスに関する講習を行いました。
「メンタル不調を未然に防ぐためのセルフケア」をテーマに、心理学や臨床現場での経験を基にお話をさせていただきました。
メンタル不調の現状と社会的影響
講習の冒頭では、メンタル不調の現状についてデータを交えて解説しました。
例えば、うつ病は非常に一般的な疾患であり、15人に1人が生涯に一度は経験するとされています。また、日本国内では約400万人から1000万人もの人がうつ病に苦しんでいる可能性があると言われています。
さらに、働き盛りの30代から50代に多く見られる一方で、病院を受診していない人が多いという現実もあり、これは職場でのメンタルヘルス対策が急務であることを示唆しています。
また、精神疾患による労災認定や長期休職者の増加も話題に挙げ、企業や組織における取り組みの重要性について考える機会をもつように工夫しました。
メンタル不調の兆候とその捉え方
メンタル不調は突然発症するわけではなく、前段階として身体や行動に変化が現れることがあります。具体的には、不眠や早朝覚醒、食欲不振などの身体的症状が現れ、その後に集中力低下や社会活動の減少が見られるようになります。このような兆候を見逃さないことが、早期対処のカギとなります。
「心と体の状態を点数化する」という方法もご紹介しました。
自分の心はレントゲンにも映らない、自分でしか点数化できないものと思います。自分の調子を0点から100点で評価することで、状態を把握でき、不調に気づきやすくなります。セルフモニタリングですね。
セルフケアの具体的方法
講習の中心では、誰でも簡単に取り組めるセルフケアの方法についてご紹介しました。
- ウィークタイズ(弱いつながり)の構築
- 有酸素運動
- 単純作業
- 香りの活用
- 歌うこと
- 良質な睡眠
職場でのメンタルヘルス対策
職場では、メンタルヘルスのケアが個人だけでなく、組織全体の生産性向上にもつながるとされています。国が推奨する「セルフケア」「管理監督者によるケア」「産業保健スタッフによるケア」「外部専門家の活用」の4つのケアモデルを基に、現場でできる取り組みをについても、振り返りも含めて解説しました。
講習を終えて
今回の講習を通じて、自分自身のセルフケアや周囲の人とのつながりを大切にすることが、メンタル不調の予防につながること等をお話できたかと思います。
今後も、メンタルヘルスに関する情報発信や講習活動を通じて、皆さまの心の健康を支えるお手伝いをしていきたいと思います。
参加された皆様、どうもありがとうございました!
この記事の投稿者
PROFILE
公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士
青井 洸
Kou Aoi