プログラム
否定の認知3兆候
こんばんは。リトルプラス青井です。
いやあ、暑い暑い・・・今日車の温度計を見ると42度。暑いのはわりと平気なのですが、この温度にはくらっとなっちゃいました・・・熱中症に気をつけましょう。
うつ病の症状のひとつでもある、否定の認知3兆候。
例えばこんな具合です。
自分自身に対して
- –自分はダメな人間だ
- –自分には何の力もない
周囲との関係に関して
- –まわりの人たちは迷惑だと考えている
- –まわりの人たちから嫌われている
将来に対して
- –これからもつらいことばかりだ
- –良いことなんか起こるはずがない
以下、大野裕先生の書籍より引用・・・
「気分が落ち込むと、私たちは、自信をなくし、まわりが気になり、将来に絶望するようになります。これを、「否定的認知の3徴」と呼びます。自分に対して、周囲に対して、将来に対して悲観的になっている状態です。つまり自分に自信をなくして、「自分はダメな人間だ」「自分には何の力もない」と考えます。周囲との関係に悲観的になって、「まわりの人たちは迷惑だと考えている」「まわりの人たちから嫌われている」と考えるようにさえなります。将来に対して絶望的になって、「これからもつらいことばかりだ」「良いことなんか起こるはずがない」と考えるようになります。」
こうした兆候、健康な範囲であれば日常生活に支障をきたさない程度、障がいされない程度であります。
しかし、うつ病等の症状のひとつとして強く出現することがあります。
つまり、こうした思考・兆候のために、行動や感情、身体に支障をきたしている状態です。
とにかく自己否定的になりそのことが頭から離れなかったり、将来に絶望的になることが続いていたり・・・そのために、寝られない、抑うつ気分、家から出られないなどなど。
症状のひとつとして、こうした兆候は常日頃意識しておくと良いと思います。
認知行動療法(CBT)では、こうした思考を柔軟に、現実に即したかたち、あるいは自分を大切にするような考え方に再構成するために様々な技法を用います。
うつ病リワークリトルプラスでも取り組んでいる集団認知行動療法(CBGT)は以下のように構成された(構造化された)枠組みで行います。以下、セッションの一例ですが書いておきます。
- 病気を理解しよう
- (集団)認知行動療法とは何か
- 考え方の癖を知ろうーうつの思考10パターンとはー
- 気分に注目しようー状況・気分・自動思考の関連ー
- バランスのよい考え方をしようー自動思考記録表の解説ー
- 自分の自動思考記録表をつけてみようー自動思考記録表の作成ー
- 日々の暮らし方を振り返ってみようー活動記録表の分析ー
- 問題解決能力を高めようー問題解決策リスト・アクションプランの作成ー
- 自分を伝え相手の気持ちを知ろう1ーアサーショントレーニングー
- 自分を伝え相手の気持ちを知ろう2ーアサーショントレーニングー
リトルプラスで実施している集団認知行動療法は1クール全12セッションで構成されています。
1週間に1セッション、1クールが約3ヶ月です。
集団認知行動療法@リトルプラス個別(個人)の認知行動療法もうつ病では有用ですが、個別CBTにはない集団の良さもあり、リトルプラスでは集団で行なっております。
リトルプラスでは、職場復帰そして再発予防の一助になるよう集団認知行動療法を介して研修生みんなで学び、そして学び合っています。
この記事の投稿者
PROFILE
公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士
青井 洸
Kou Aoi