うつ病に特化した岡山県玉野市の 職場復帰支援 + 再発予防施設

私も推薦します

玉野市医師会 副会長 中谷 紳

人生の灯台のような「リトルプラス」に私は大きな期待をよせる

私は25年ほど前から岡山県南の玉野市で外科系の開業医をさせていただいています。

胃腸肛門の専門医である私は内視鏡や手術だけ行っている訳ではなく、地域のかかりつけ医として、患者さんのかかえる様々なトラブルに向き合ってきました。

怪我、風邪、癌、肺炎、痔、うつ病などありとあらゆる患者さんが来られ、一人一人の話に耳を傾けて学んだのは当たり前のことのようですが、「人間の心と身体は切り離すことができない」ということです。
実際に腹痛や頭痛など身体の不調の原因を突き詰めると、うつ病に代表される心の問題だったという人がいかに多いことでしょう。
色々な報告がありますが、「一般内科外来を受診する人の半数がうつ病である」と指摘する医師もいます。
胃潰瘍、喘息、関節リウマチなどはストレスなどにより心の調子が悪くなると、病気もそれにつられて悪くなる心身症として知られています。
まれではありますが「自分は今まで一度も風邪にかかったことがないんです」と言われる人がいる一方、一年中風邪の症状がぬけないと辛い思いをしている人もいます。
身体の何処かにできた癌や外部から入り込んだバクテリアが暴れ出せば、心は悲鳴をあげるし、気持ちが深く沈み込めば、体重が減り、抵抗力が弱くなった内臓に癌ができたりするのです。

昔、心の病は人に言えず、精神科にかかることを本人も家族も隠すような時代がありました。
そしてそのような風潮は残念ながら今も残っています。
こんな現状の中、自分ではうすうす「これは心の問題だろう」と気づいていながら精神科に行かず、私どもの病院を受診される方が多くなるわけです。

うつ病は何も特殊な病気ではなく、誰でもがかかる可能性があるありふれた病気(common disease)です。
「心の風邪ひき」と言われる軽いものから、自死を余儀なくされる重症のうつ病まで程度の差こそあれ、私たちの周りにはうつ病に悩む人が本当に数多くおられます。
この文章を読んでいるあなたも例外ではありません。
しかし、もしあなたがうつ病になっても決して絶望することはありません。
幸いにしてうつ病はきちんとした治療をうければ良くなるのです。
うつ病の治療の中心となるのは「薬物療法」と「行動療法」ですが、今まで日本には「行動療法」に力を入れる医療機関が少なく、薬による治療が主でした。

そんな中、暗く沈んだ心に差し込む光のように「リトルプラス」が誕生したことを、私は大変嬉しくまた頼もしく思っています。
晴れの国岡山県玉野市に3年前に開設された「リトルプラス」はうつ病の行動療法に本格的に取り組んでおり、うつ病で仕事ができなくなった人たちの多くが、「リトルプラス」に通所し、見事に職場復帰を遂げています。

今の日本で主流となっている臓器別医療は本来一つである人の心と身体を、脳、心臓、胃、骨、血液など機械の部品のように細分化して治療を行い、色んな意味で倫理的な問題を抱えてはいますが、移植手術に代表されるように今までは死を待つしかなかった患者さんたちの多くの人の命が助かるようになり、私たちに福音をもたらしました。
科学技術は凄まじいスピードで進歩し、人工知能や遺伝子治療は今までの私たちの常識を覆しつつあります。

いつの日か人類がうつ病を完全に克服する日がくるかもしれません。

どんな将来が私たちを待っているのかは分かりませんが、「どんな天才外科医のメスでも人の心と体を切り離せない」ことは変わらないでしょう。
私たちはこの真実を肝に銘じ、心身ともに健やかな日々を過ごしていきたいものです。

「リトルプラス」はうつ病に悩む人に素晴らしい今日という日を実感してもらうことで、社会を明るく照らしてくれます。

そんな人生の灯台のような「リトルプラス」に私は大きな期待をよせるものです。