40代 女性
私はリワークを利用して仕事に戻って良かった。
みなさんこんにちは。
私はリワークを利用して仕事に戻り、一年以上が経ちました。
今日は、そんな私が感じたことを、お話ししようと思います。
うつ病になったのは10年ほど前、過労が原因でした。
それから何度も休職を繰り返しています。
今回は特に長く、最終的には3年近くも休んでしまいました。
うつ病になって私は、どん底気分を嫌というほど味わいました。
過食嘔吐も発症し、体重は倍になりました。
女性としての30代を、うつ病で過ごすことになったのは、本当に大きな痛手でした。
ずっとふさぎ込んでいて、友人とのかかわりも、すっかり途切れてしまいました。
ひんぱんに休職をしていては、昇進もままならず、経済的な損失を考えるだけで気が遠くなります。
ナイナイ尽くしのこんな私が、生きてる意味ってあるのかなって、ずっとそう感じていました。
うつ病にさえならなければと、何度そう思ったことでしょう。
それでも私は仕事に、社会に戻れました。
職場に戻ってもう一年以上、フルタイムで仕事をやっています。
それどころか、プライベートは以前よりも充実していて、毎日を楽しく過ごしています。
昨年は瀬戸内国際芸術祭で、あちこちうろうろ見て回って楽しかったです。
10年うつ病で、3年も仕事に行けなかった私が、今こうして再び自分の足で立って、歩けているのです。
私はリワークを利用して仕事に戻って良かった。
だから同じ状況の人には勧めたいです。
私は仕事に戻ることの大変さを知っています。
そして、再発させずに、仕事を続けるのがどんなに難しいか。何度も痛い目にあいました。
だからこそ、リワークの利用を勧めたいのです。
理由は大きく3つあります。
1つめの理由は、社会に戻る準備ができるから。
うつ病になるとどうしても、物理的にも心理的にも、一人で閉じこもってしまいますが、それでは社会に戻ってもうまくやれません。
身支度をして時間に合わせて通って、人と協力して一つの作業をする。休憩時間にはみんなと雑談もする。
一人で自宅に居ては、できないことばかりです。
メリットの2つめは、仲間の存在です。
なんで自分だけがこんな辛い目にあうのだろう、そう思っていました。
でも、リワークに行くと、同じように病気で苦しんで、同じように仕事に戻ろうともがいている人に会えました。
辛いのは自分だけじゃない、同じようにしんどさを感じている人がいて、それでも毎日、リワークに通ってくる人がいる。
苦しい時期を乗り越えて、元気になった人がいる。
そんな仲間たちの姿に、私はすごく励まされました。
もしかしたら自分にもできるかもしれない、だからもうちょっとだけやってみようって、そう思えたのです。
今でも、仲間のことを思うと、辛くても踏ん張ろうって気持ちが湧いてきます。
そう思わせてくれる、元気をくれる仲間の存在は、本当に大切なものです。
最後3つめは、仕事に戻ってからもフォローしていただけること。
これが何よりもありがたく、私はとても助けられました。
仕事に戻るのは、ゴールではなくスタート、ここからが本番です。
復職を果たしたといっても、いきなり最初から元のようにはできませんでした。
以前ならなんでもなかった簡単な仕事が、すごく難しく感じて、なんでできないんだろうって、情けなくて悲しくなりました。
また、プライベートでも次々と辛いことが降りかかり、叩き落されました。
そういうとき、スタッフさんたちが大きな支えになってくれたのです。
電話やメールをしたり、直接施設を訪ねて話を聞いてもらったりして、たくさんの助言をいただきました。
私の中の、社会人の部分だけを切り取るのではなく、私というもの全体を見て、丸ごと支えていただいたように感じています。
リトルプラスの存在がなかったら、早い時期に潰れてしまったでしょう。
リワークに行って人に会って、いろんなことをみんなと一緒にやって、いろんな考え方を知りました。
プログラムで新しく学んだり、他の人と過ごすうちに感じ取ったりして、私自身の考え方が、明るく前向きに変わりました。
そうやって私自身が変化したから、今回は再発せず、仕事を続けていられるのだと思います。
本当に、私は変わりました。
今でも十分太っていて、先日の健康診断でメタボだーって注意くらったのですが、通所開始の頃、1年8か月前でしょうか。そのころはもっと太っていて、今より体重は35kgほど重たかったです。
こうして全身ピンクの花柄を着て、こんな多くの人の前で話をしていますが、前はこんなじゃありませんでした。
髪の毛は伸び放題のぼさぼさで、ジャージしか着るものがなくて、人の輪に入るなんてできなくて。
リワークに行くのだって毎日は無理で、1回出たら2,3日はダウンして欠席していました。
市役所から15分ほど歩けば、リトルプラスに到着するのですが、しんどいからとたまにタクシーで乗り付けたこともあります。
今はリトルプラスからバスで帰るとき、最寄りの市役所ではなく、たまに田井のバス停まで歩く日すらあります。
私は元気になりました。
元気にしていただいた、元気になるまで支えていただきました。
リワークに興味を持った方がいらしたら、ぜひ、見学してみてください。
見学が無理なら、ホームページで日々の様子を、のぞいてみてください。
そうやって、今いる場所からほんのちょっとでいいから、動いてみてください。
その少しの変化が、近い将来の大きな前進につながると、私は信じています。
自分自身がそうでしたから。
うつ病って本当に孤独で、辛いです。
一人でも多く、あんな苦しくて辛い、うつの状況から抜け出してほしい。
そういう思いがあり、このお話をいただいたとき、ここに立つことを決心しました。
わたくしの話は以上です。
みなさま、ご清聴ありがとうございました。
このような機会をいただけたことに、感謝申し上げます。
ありがとうございました。