メンタルヘルス
うつ病って何?
うつ病について
うつ病は、100人に3~7人という割合でこれまでにうつ病を経験した人がいると厚生労働省のホームページに示されています。つまり33人~14人に1人が生涯にうつ病を経験していると推定され、うつ病は誰にとっても身近な病気であると言えます。
誰しも嫌なことや悲しいことがあると、気分が沈んだり、落ち込んだり、やる気がなくなります。しかしうつ病は、言葉では何とも表現することができない程のつらい気分、興味・喜びの喪失がほとんど一日中ほぼ毎日続き、仕事や日常生活に支障をきたしてしまいます。
うつ病の症状には以下のようなものがあります。
- 一日中気分が落ち込む
- 眠れない
- 何をしても悲しい気持ちになる
- 夜中に何度も目を覚ます
- 何の希望もないと感じる
- 集中力の低下
- 食欲がない、または食べ過ぎる
- 体がだるい
- 強い疲労感
- (簡単な)決断ができない
- 雑誌やテレビを見ても面白くない
- 身だしなみに関心がわかない
- 頭痛
- 動悸
など
うつ病の主な症状は抑うつ気分なのですが、実際の初期症状の多くは、眠れない、疲れがとれない、動悸や冷や汗などの身体的症状であることが多いです。
うつ病の治療
うつ病と診断されたらまずはゆっくりと休養を取ることが重要です。休養は身体を休めるだけでなく、心も休めることが必要です。ゆっくりと静養する時間を作りましょう。また、薬物療法もうつ病の治療でよく行われます。うつ病の治療に使う薬は「抗うつ薬」という薬で、抑うつ症状を緩和する効果が認められています。抗うつ薬は飲み始めてすぐに効果を実感することが難しく、主治の医師の指示を守って長く飲み続けることが大切です。一方で薬の効果がそれほどない場合もあるので、ご自身に薬物療法が有効であるかどうか、主治の医師によく相談しましょう。
休養や薬物療法である程度うつ症状が改善してきたら、心理療法(精神療法)やリワーク支援が有効です。 リワークとは、いきなり職場へ戻って働き始めたり、就職活動を始めたりするのではなく、復職や再就職に向けたウォーミングアップを行うことです。様々な支援プログラムを通じて再発リスクを減らし、無理なく社会に復帰することを目指します。
まとめ
今回はうつ病についてご紹介しました。うつ病は回復したと感じても、再び抑うつ症状が現れたり、また回復したと感じたりと、調子の良し悪しを繰り返すことが多い病気です。うつ病や自分の特徴(何にストレスを感じやすいか、どんなストレス解消法があっているか)について知り、ゆっくりと時間をかけて復職・再就職に取り組めればと思います。そして、労働と休息のバランスを取りながら、無理なく就労を続けていきましょう。