うつ病に特化した岡山県玉野市の 職場復帰支援 + 再発予防施設

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活動・日記

なぜリトルプラスを作ったのか

リトルプラスを開所して8年が経過しました、施設としてはまだまだ浅い歴史です。

ふと振り返ってみました。

精神科病院で地域の方々にカウンセリングをしていました。うつ病の方、さまざまな精神疾患の方々。心理検査や知能検査などなど。その時は教育委員会にも勤めていました。

そこで、いろいろと患者さんから勉強させてもらいながら数年。

鬱病の患者さんのしんどさや、なかなかできない実現できない復職。再発など。

無力感がありました。

自分には何ができるか、あるいはできたのか。なかなか答えは見つかりませんでした。このままでいいはずはないと思ったのも同時に思い出します。

では、何ができるか。うつ病の方に自分は何ができるか。

さまざまに手当たり次第に調べました。

そして、自分がいい取り組みだ、先進的かもしれない、ここ岡山には不足しているのではないかという病院や施設を、それこそ北海道から沖縄まで見にいきました。

ある施設から帰る飛行機の中で、これだと思い、たくさんにメモしたのをいまでも記憶に新しいことです。熱中したあの飛行機の中。自分のアイデアをまとめました。

そこからは、クライアントのことを考えながら、その人に何が必要か、必要だったかを考えながら、方々に意見を求めながらも自分がすべきことを固めていきました。

資金はほとんどありませんでした。しかし、そこに共感してもらったり、お金を貸してもらったり。300万円ほどだったかと思います。集まりまして、ようやくようやく施設を形にすることができました。それが8年前です。

回顧録のようですが、まだまだ浅い歴史ですね。

開所式の時は、方々ご遠方から300名以上の方が施設にお祝いに来てくれました。施設紹介のとき、パワポのスライドがうまくいかなく、残念だったことも今は苦笑しながら振り返られます。たくさんの恩師にもきてもらって、国会議員や県議会議員にも。政治はよくわからないのですが、こうやって賛同いただけるのだと嬉しく思いました。

同時期に、ビジネスコンテストにも出ました。入賞しました。しかし、自分がやる活動をお金儲けとはまったく思っていません。今もですが。お金儲けするなら他をやっていると思います。

ただたんに、人のためになれることをやりたかった。それだけでした。ビジネスコンテストでは30万円をいただき、それは今でも施設の机や椅子にいきています。それを鬱病で困っている方々が毎日使用しています。

開所まで、たくさんの方々にお世話になり、ご協力いただきました。

一つ、パンフレットを作成いただいたフリーランスの方、HPを5年間ずっとお世話いただいたかた、ものすごく破格で。賛同いただいたからこそでしたので、とても嬉しかったです。いまでも感謝ですね。

開所して、たくさんのメディアに取り上げていただきました。たくさんの出会い、ありていな言い方ですが、たくさんの出会いがありました。

そこから今8年。ほんとうにたくさんの出来事がありました。出来事以上に、リトルプラスを選んでくれた研修生との出会い。うつ病からすこしでも良くなりたい、復職したい、再発をなんとしでも防ぎたい、そういう研修生の方々に出会いました。今でもたくさん出逢います。

また、リトルプラスをすすめる医師も増えました。復職するのなら、まずは通ってみては?と。産業医や精神科専門医。その興味をもっていただいた産業医の先生は、医療系雑誌M3を見てわざわざ県外から足を運んでくれました。その時、自分のやりたいことを0から100まで説明して、その時はやり切った感が強く、賛同もしていただき勇気になりました。

施設の運営は、簡単ではなく、あれやこれや問題課題がでてきます。

なかなか前に進まないことも多々あります。ありました。

職員それぞれのベクトル、資金のこと、あるいは広報のこと。

色々とありました。

しかし、それは今のリトルプラスの明日を形作る一つの大切な時間だったと思います。今では。その当時は、いやあ、とにかく大変!毎日夢みました。

ちいさなプラスを患者さんに提供したい。

その小さなプラスを大きくするのは患者さん自身。そのパワーを鬱病でしんどい患者さんに認め、信じ、少しサポートする。

特に同じように悩む仲間の存在はとても大きいと思います。これは教科書的ではありますが実際にそのように思います。いまでも卒業した方々から、お仕事の休みに寄ってくれています。そういうのがとても嬉しく思います。きっとこれからも嬉しいです。

自分にできることは何か。人のためにできることは何か。いま何が必要なのか。

これらの問いについての一つの答えがリトルプラスでした。これからもこの問いを誠実に先に進めていきたいと思います。

表題のなぜリトルプラスを始めたかの問い。

それはかっこよくいうと、ひとのためです。しかし、それを今でも持ち続けています。変化しながらでも持ち続けたいと思っています。

リトルプラスでその人が少しでも笑顔になれるように。その笑顔を、その人が日々実感できるように。頼れる人を見つけられるように。また仕事ができるように。社会に戻れるように。再発を防げるように。その人の希望が見えるように。

ながながと書きました。しかし、なかなか書く機会がなく放置していましたが、書いてみた次第です。

ちなみに、新しい取り組みBreathというのも始めています。引きこもりや鬱病以外の精神疾患、発達障害等で悩んでいるかたのサポート機関。ブレスといいます。深呼吸。ちょっとホッとできる場所をあらたに作りました。必要があれば、気軽におっしゃていただければと思います。

いやあ、久しぶりの長文で、筋トレになりました。

改めて、皆様今後ともよろしくお願いいたします。

リトルプラス 代表 青井洸

8年前のRSK取材。
8年前のRSK取材。

この記事の投稿者

PROFILE

#うつ病%20#リワーク%20#リトルプラス #スタッフ

公認心理師・臨床心理士・精神保健福祉士

青井 洸

Kou Aoi